太もものストレッチを調べてる方
こんな疑問にお答えします。
今回は、以下の内容を解説していきたいと思います。
- 太ももの筋肉を確認しよう
- 太ももの筋肉をストレッチするメリット
- 太ももの筋肉のストレッチ方法
私は、渋谷のパーソナルトレーニングジム「Shibuya Fitness Sharez」を2015年から運営しており、近年はパーソナルトレーナー養成スクール「Sharezスクール」の運営と講師も勤めています。
太ももの筋肉は日常で使われやすく、太くなりやすかったり、ダイエットでなかなか痩せにくい部位でもあります。
ストレッチすることで、脚やせや、むくみの改善、脚の疲れの軽減などの効果が期待できますので、ぜひ積極的にストレッチを導入していきましょう。
今回は、太ももの筋肉の概要と、太ももの筋肉をストレッチするメリット、ストレッチ方法を紹介していきます。
目次
太ももの筋肉を確認しよう
太ももには大きく分けて5つの筋肉で構成されています。
それぞれの筋肉の付着部や働きを知っておくことで、ストレッチの際に、どのようににアプローチしているのかを把握できるようになります。
太もものストレッチ方法の前に、まずは太もものそれぞれの筋肉について確認していきましょう。
- 大腿四頭筋
- ハムストリングス
- 内転筋群
- 大腿筋膜張筋
- 縫工筋
大腿四頭筋
大腿四頭筋は、太ももの前方にある筋肉で、身体の中でも大きな部位の一つなので、この筋肉を鍛えることで基礎代謝が向上が期待できます。
大腿四頭筋は、「大腿直筋、中間広筋、外側広筋、内側広筋」の4つの筋肉で構成されています。
股関節の付け根にある腸骨あたりから、膝蓋骨や脛骨と腓骨の上部まで繋がっています。
大腿四頭筋の働き
大腿四頭筋は、膝を伸ばす動作や、股関節を曲げて脚を上げる動作に関与しています。
大腿四頭筋は、座った状態から立ち上がる時に膝を伸ばす働きをしたり、歩くときには脚を前方向に出す働きをしており、日常生活の中でも稼働している頻度も高い筋肉です。
スポーツシーンでは、マラソンや短距離などの陸上競技はもちろん、重量挙げやサッカー、バスケットボールなどの球技種目など、多くのスポーツ種目で大腿四頭筋が使われます。
特に、「バスケットボールやバレーボール、高跳び、幅跳び」などの、ジャンプをするスポーツでは、ジャンプの際に膝を曲げた状態から伸ばす動作に大いに働いている筋肉です。
ハムストリングス
ハムストリングスは、太ももの裏側にある筋肉で、「大腿二頭筋・半腱様筋・半膜様筋」の3つの筋肉群の総称です。
ハムストリングスは、坐骨から、脛骨と腓骨の上端まで繋がっています。
ハムストリングスの働き
ハムストリングスは、膝関節を曲げる動作や、股関節を伸ばす動作に関与しています。
「ランナー筋」と呼ばれており、走るときに、後ろに蹴って前進する動作を行ってくれるので、運動に欠かせない筋肉です。
大腿四頭筋が使われる競技では、ハムストリングスも同様に使用されることが多いのですが、やはりマラソンや短距離走などの「走るのがメインの陸上競技」では、特に発達しやすい部位です。
ランニングを日常生活に取り入れている方は、運動の前後にハムストリングスをストレッチして、肉離れなどの故障を起こさないようにケアしておきましょう。
内転筋群
内転筋群は、太ももの内側にある筋肉で、「大内転筋、長内転筋、短内転筋、恥骨筋、薄筋」の5つの筋肉群の総称です。
内転筋群は、骨盤の恥骨から、大腿骨の内側や、脛骨の内側まで繋がっています。
内転筋群が弱いと、O脚になりやすいと言われています。
内転筋群の働き
内転筋群は、太ももを内側に閉じる動作や、股関節を伸ばす動作、また股関節を内側にひねる動作に関与しています。
内転筋群は、大腿四頭筋などに比べると日常生活では使われる機会が少ない筋肉でもあり、特に運動をあまりしない方や筋肉の付きにくい女性は、筋力が低下しやすい部位です。
内転筋群をよく使うスポーツとしては、脚をカエルのように開いて閉じる動作をする「平泳ぎ」があげられます。
また、シンクロナイズドスイミングなどの水泳スポーツも、水中で常に脚を動かし続けているので、内転筋群が大いに働いています。
大腿筋膜張筋
大腿筋膜張筋は、太ももの外側にある筋肉です。
骨盤の前面にある上前腸骨棘から、腸脛靭帯に繋がり、脛骨の外側まで繋がっています。
太ももの他の筋肉に比べると、範囲も狭く小さい筋肉ですが、脚を横に持ち上げる動作などで日常生活でも活躍する筋肉です。
大腿筋膜張筋の働き
大腿筋膜張筋は、脚を外に開く動作に関与しています。
日常生活では、自転車の乗り降りをするときや、高さのある障害物をまたいだりするときに使われます。
スポーツシーンでは、脚を高い位置まで蹴り上げる「空手やテコンドー」といった格闘技や、バレエなども大腿筋膜張筋をよく使っています。
片脚を横に広げてジャンプする「陸上競技のハードル」も、大腿筋膜張筋が使われています。
縫工筋
縫工筋は、股関節から斜めに伸び、膝関節の内側にまたがって繋がっていおり、「身体の中でも最も長い」と言われている筋肉です。
股関節と膝関節にまたがって繋がっているため、2つの関節の柔軟性などに影響を与えやすいです。
縫工筋の働き
縫工筋は、単体で働くことは少なく、大腿四頭筋やハムストリングス、内転筋群などの補助的な働きをします。
屈伸運動やスクワットといった動作をする際に、脚が外側に開きすぎないようにサポートするような作用が強く、また姿勢維持にも関わりのある筋肉です。
補助的な働きの筋肉ですが、この筋肉の柔軟性も、ランニングや様々なスポーツのパフォーマンスに関わってきます。
太ももの筋肉をストレッチするメリット
太ももの筋肉をストレッチするメリットとしては、以下の5つがあげられます。
- 脚やせに繋がる
- 脚のむくみの改善
- 股関節の可動域向上
- 脚の疲れの軽減
- 姿勢や腰痛の改善
脚やせに繋がる
太ももは上半身の体重を支える大きな筋肉なので、日常でかかる負荷も大きく、太くなりやすい部位です。
ストレッチをして柔軟性を保たないと、筋肉が硬くなり、血行が悪くなってしまいます。
ストレッチで硬くなった筋肉がほぐすことで、筋肉の伸張や収縮がしやすくなるので、血行が良くなり、脂肪の燃焼が促進されます。
また、太ももの筋肉が硬くなると、股関節の周りの筋バランスが崩れ、X脚、O脚、XO脚などの脚ラインの崩れの原因になってしまいます。
脚のラインが崩れると、どこか一部が太く見える要因になってしまうので、太ももの筋肉の柔軟性を保ち、脚のラインをきれいに保つことが大切です。
脚のむくみの改善
筋肉の周囲や内部には、血管やリンパ腺が網の目のように張り巡らされています。
あまり運動をしなかったり、長い時間の立ち仕事などをすると、血液やリンパの循環が悪くなり、脚がむくむの原因になります。
この場合も、ストレッチをすることで、筋肉の伸張や収縮がしやすくなり、血管やリンパを刺激することができるので、むくみの改善に繋ります。
※筋肉が伸張や収縮をすることで、血管やリンパを刺激し、流れを促進する作用を「筋肉のポンプ作用」と呼びます。
股関節の可動域向上
太ももの筋肉は、股関節の動きに関係しているので、太ももの筋肉をストレッチすることで、股関節の可動域の向上に繋がります。
股関節の可動域が向上すると、ケガの予防になったり、「格闘技や新体操、フィギュアスケート、ダンスなど」の股関節を大きく使うスポーツの、スポーツパフォーマンスの向上にも繋がります。
脚の疲れの軽減
長時間の立ち仕事をした後や、スポーツの後は、脚が疲れたり、脚にだるさを感じると思います。
これは、下半身の血流が滞り、脚を動かすエネルギーとなる「栄養素や酸素」が、脚に届きづらくなることが原因です。
太ももやふくらはぎのストレッチをして、筋肉のポンプ作用を促し、下半身の血流が改善することで、脚の疲れの軽減に繋げることができます。
姿勢や腰痛の改善
太ももの筋肉は骨盤に付着しているので、硬くなると、以下のように骨盤を引っ張る形になり、反り腰や猫背姿勢の原因になってしまいます。
- 大腿直筋(大腿四頭筋の1つ)(太もも前の筋肉)が硬くなると、骨盤の前を下側に引っ張ってしまい、骨盤の前傾が強くなり、反り腰に繋がってしまう。
- 内転筋群(太もも内側の筋肉)が硬くなると、股関節が内転、内旋しやすくなるので、骨盤は前傾しやすくなり、反り腰に繋がってしまう。
- ハムストリングス(太もも裏の筋肉)が硬くなると、骨盤が後傾しやすくなり、猫背姿勢に繋がってしまう。
反り腰は、腰部の筋肉や縮まった状態になったり、腰椎に圧迫の負荷がかかるので、腰痛の原因になります。
また、猫背姿勢は、腰部の筋肉は引っ張られて、腰部の負担が増えてしまい、こちらも腰痛の原因になります。
これらの姿勢や腰痛を改善するには、太ももの筋肉をストレッチして、骨盤の傾きを調整していくことが重要です。
太ももの筋肉のストレッチ方法
それでは、太ももの筋肉のストレッチ方法を紹介していきます。
太ももの筋肉をストレッチする際は、「膝とつま先の方向を揃える」、「骨盤の動きに注意する」などのポイントがありますので、各ストレッチのポイントを確認しながら実施してみてください。
- 大腿四頭筋のストレッチ
- ハムストリングのストレッチ
- 内転筋群のストレッチ
- 大腿筋膜張筋のストレッチ
- 縫工筋のストレッチ
大腿四頭筋のストレッチ
太ももの前にある「大腿四頭筋」のストレッチ方法です。
動画では4種類のストレッチ方法を解説しています。それぞれのストレッチは、片脚20〜30秒ずつを1セットとし、3セットずつ行いましょう。
股関節を伸ばす動作を行っているので、骨盤が前傾しやすくなりますが、骨盤が前傾してしまうと、大腿四頭筋がうまくストレッチされなくなってしまいます。
骨盤を固定して(もしくは少し後傾させるくらいのイメージで)、行いましょう。
ハムストリングのストレッチ
太ももの裏側にある「ハムストリングス」のストレッチ方法です。
20〜30秒を1セットし、3セット行いましょう。
太ももと胸が離れてしまうと、背中が丸まりやすく、骨盤が後傾してしまい、あまりハムストリグスがストレッチされません。
太ももと胸を離さずに行い、ハムストリングスをしっかりとストレッチしましょう。
内転筋群のストレッチ
太ももの内側にある「内転筋群」のストレッチ方法です。
動画では3種類のストレッチ方法を解説しています。それぞれのストレッチは、片脚20〜30秒ずつを1セットとし、3セットずつ行いましょう。
そうすることで骨盤が前傾し、内転筋群がより引っ張られるので、ストレッチ効果が高まります。
大腿筋膜張筋のストレッチ
太ももの外側にある「大腿筋膜張筋」のストレッチ方法です。
左右20〜30秒ずつを1セットとし、3セットずつ行いましょう。
大腿筋膜張筋は、骨盤を前傾させる働きがあるので、骨盤を後傾させることでストレッチされやすくなります。
縫工筋のストレッチ
太ももの前を斜めに走る「縫工筋」のストレッチ方法です。
左右20〜30秒ずつを1セットとし、3セットずつ行いましょう。
脚が身体の中心からズレてしまうと、縫工筋がうまくストレッチされません。
身体が固い方は、脚が外に逃げやすいので注意しましょう。
まとめ
太ももには、大きく分けると「大腿四頭筋、ハムストリングス、内転筋群、大腿筋膜張筋、縫工筋」の5つの筋肉があり、股関節や膝の関節の動きに関係しています。
太ももの筋肉をストレッチすると、脚やせに繋がったり、脚の疲れの軽減や、姿勢や腰痛の改善も期待できますので、ぜひ継続して今回のストレッチを実施していきましょう。
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