ふくらはぎの筋肉の名前と働き【トレーナーが覚えておくべき情報も合わせて解説】

ふくらはぎの筋肉の名前と働き【トレーナーが覚えておくべき情報も合わせて解説】

各筋肉を調べている方

ふくらはぎの筋肉の名前や働きを知りたい! ふくらはぎの各筋肉がどの骨についているか(起始や停止)を画像でチェックしたい! ふくらはぎの筋肉で、パーソナルトレーナーが頭に入れておくべきなことってある?

こんな疑問にお答えします。

今回は、筋肉の基礎知識として、以下を解説していきたいと思います。

  • ふくらはぎの筋肉の役割
  • ふくらはぎの筋肉の名前と働き(画像つき)
  • ふくらはぎの筋肉で、パーソナルトレーナーが頭に入れておくべきなこと

私は、渋谷のパーソナルトレーニングジム「Shibuya Fitness Sharez」を2015年から運営しており、近年はパーソナルトレーナー養成スクール「Sharezスクール」の運営と講師も勤めています。

スクールでは、解剖学や生理学、バイオメカニクスなど、パーソナルトレーナーとして活動するための基礎知識の講義もあり、それらの講義の内容を整理して、今回のテーマについて解説していきたいと思います。

ふくらはぎの筋肉の役割

ふくらはぎは、「走行、歩行、ジャンプ」時に、足底面で膝から足先までの部分を支え、地面を蹴って、かかとが床から離れる時に、「足首を強く伸ばす動き」を行います。また、「膝を曲げる動き」にも関与しています。

身体を安定させる働きもあり、立位で足関節を安定させて、「姿勢の保持」に関与します。

加えて、ポンプ作用による、第2の心臓としての役割もあり、心臓が足先まで送り出した血液を、重力に逆らって、ポンプのような動きを行い、心臓まで戻すのがふくらはぎの重要な働きです。
※人間の血液の70%は重力の影響で下半身にあると言われています。

ふくらはぎの筋肉の名前と働き

ふくらはぎは、以下の筋肉で構成されています。

  • 腓腹筋
  • ヒラメ筋

ふくらはぎの部位は「下腿三頭筋」と呼ばれますが、下腿三頭筋は「腓腹筋2つ」と「ヒラメ筋1つ」を合わせた便宜上の名称です。
※腓腹筋の起始部が2つに分かれているので、腓腹筋は2つとカウントされています。

では、腓腹筋とヒラメ筋のそれぞれについて、詳しく解説していきます。

腓腹筋

腓腹筋

腓腹筋は、ふくらはぎの表層に位置する筋肉です。ヒラメ筋の上にあります。
※膝と足首の2つの関節をまたぐ2関節筋です。

腓腹筋上部は大腿骨と付着し、下部はアキレス腱として踵に付着しており、「大腿骨と下腿を近づけたり(膝関節の屈曲)、踵を引き上げたり(足首の底屈)といった動き」に関与しています。

腓腹筋の筋繊維の割合としては、瞬発力を司る速筋繊維の方が、持久力を司る遅筋繊維よりも、「速筋繊維:遅筋繊維=52%:48%」とやや多いのが特徴です。

ランニング動作、ジャンプ動作などで、地面を力強く蹴る動作、ランニング時などに膝を曲げる動作などで使われます。

鍛える場合は膝を曲げた状態では緩んでしまう筋肉なので、膝を伸ばした状態で行います。

ヒラメ筋

ヒラメ筋

ヒラメ筋は、腓腹筋の下に位置する筋肉です。ヒラメという名称からもわかる通り、平らな形をしています。

ヒラメ筋上部は下腿上部から始まり、ヒラメ筋下部ではアキレス腱となって踵に付着しており、「踵を引き上げたりといった動き」に関与します。

ヒラメ筋の筋繊維の割合は腓腹筋とは逆で、「速筋繊維:遅筋繊維=12%:88%」と、遅筋繊維の方が圧倒的に大きな割合を占めており、持久的な動きが得意で「疲れにくい」というのが特徴です。

立位の時や、ランニングの時に、体を支える筋肉です。

ヒラメ筋は腓腹筋と異なり、足首のみにつながる単関節筋なので、膝を曲げた状態でも緩むことなく力を発揮します。鍛えるときは膝を伸ばしても曲げても行うことができます。

ふくらはぎの筋肉で、パーソナルトレーナーが頭に入れておくべきなこと

ふくらはぎの筋肉で、トレーナーの方が頭に入れておきたいのは、以下の2つのチェックポイントです。

  • ふくらはぎの柔軟性
  • 浮腫み具合

それぞれについて、詳しく解説していきます。

ふくらはぎの柔軟性

ふくらはぎの筋肉である「腓腹筋やヒラメ筋」の柔軟性は、足関節の可動域に影響し、スクワットなどのしゃがめる深さに影響してきます。

ふくらはぎが固い場合は、「足関節や、腓腹筋、ヒラメ筋のストレッチを行ってからエクササイズに入る」、もしくは、「可動域を少し狭くして行う」などの配慮が必要です。

浮腫み具合

ふくらはぎ、足首、足先は非常に浮腫みやすい部位です。

ずっと立ち仕事をしている、デスクワークが多い、歩き過ぎて疲労が溜まっている、1日中ほとんど動かなかった、食べ過ぎた、飲み過ぎた、などにより、ふくらはぎ周辺は浮腫んでしまいます。

ふくらはぎ付近の血流やリンパの流れが悪くなると、水分質が血管やリンパ管から筋肉や筋肉と皮膚の間に移動し、膨張した状態になってしまうのが原因です。

浮腫んだ状態では、筋肉の動きも悪くなりますし、見た目も悪くなってしまいます。また、血流が悪いことで、栄養の循環、酸素の循環等にも影響が出てしまいます。

浮腫みに関しては、ふくらはぎのポンプ作用が非常に大きく関与しているので、ふくらはぎを使うエクササイズを行うと改善しやすいです。

まとめ

ふくらはぎは、歩行、姿勢の安定、第2の心臓としての役割もあります。

浮腫みで悩まれている方も多いと思いますので、ふくらはぎ周辺の筋肉の特徴を理解し、ぜひトレーニングに活かしてみてください。

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