前腕を鍛える筋トレ種目【メリットや注意点、おすすめ器具も紹介します】

前腕を鍛える筋トレ種目【メリットや注意点、おすすめ器具も紹介します】

前腕を鍛えたい方

前腕って何の筋肉があるんだっけ? 前腕を鍛えるとどういうメリットがあるの? 前腕を筋トレする際の注意点ってある? 前腕を鍛えるおすすめ筋トレ種目を知りたい!

こんな疑問にお答えします。

今回は、以下の内容を解説していきたいと思います。

  • 前腕の筋肉とは?
  • 前腕を鍛えるメリット
  • 前腕を鍛えるおすすめ筋トレ種目
  • 前腕の筋肉を鍛える時の注意点

私は、渋谷のパーソナルトレーニングジム「Shibuya Fitness Sharez」を2015年から運営しており、近年はパーソナルトレーナー養成スクール「Sharezスクール」の運営と講師も勤めています。

前腕の筋肉を鍛えることで、物を掴んだり、ひねったりする力が上がり、日常生活においても、スポーツ場面においてもメリットがあります。

今回は、前腕の筋肉の説明と、前腕を鍛えるメリットやオススメの筋トレ種目について解説していきます。

前腕の筋肉とは?

前腕とは、手首から肘にかけての部位のことを指します。

前腕の筋肉は、「手首、手のひら、手の指の細かい動き」に関与するので、20以上の非常に細かい筋肉で構成されており、主に、手首を返したり、内側や外側に回したり、手を握ったりするときに使用される筋肉です。

日常生活においては、PCやスマホを使ったり、物を掴んだり、ひねったりなど、使用頻度が多い筋肉なので、ぜひ鍛えておきたい筋肉群です。また、スポーツ場面では、前腕を鍛えることでグリップ力やボールを打ち出す力などに大きな影響を与えるので、パフォーマンス力の向上に繋がります。

前腕の筋肉群は、「手関節屈曲筋群」と「手関節伸展筋群」の2つに分類することができ、手関節屈曲筋群と手関節伸展筋群は、さらに「深層」、「浅層」、「橈側」の3種に分けることができます。

それぞれの組み合わせは、以下の通りです。

  • 手関節屈曲筋群深層の筋肉
  • 手関節屈曲筋群浅層の筋肉
  • 手関節伸展筋群深層の筋肉
  • 手関節伸展筋群浅層の筋肉
  • 手関節伸展筋群橈側群の筋肉
  • 腕橈骨筋
MEMO
※以下の前腕の筋肉群のそれぞれの画像に記載されている、「前腕や手関節の動き(作用)の名称」については、以下の画像を参照ください。
手関節と前腕の可動域

手関節屈曲筋群深層の筋肉

手関節屈曲筋群深層の筋肉

手関節屈曲筋群深層の筋肉は、「長母指屈筋、深指屈筋、方形回内筋」があります。

手関節屈曲筋群浅層の筋肉

手関節屈曲筋群浅層の筋肉

手関節屈曲筋群浅層の筋肉は、「円回内筋、撓側手根屈筋、長掌筋、尺側手根屈筋、浅指屈筋」があります。

手関節伸展筋群深層の筋肉

手関節伸展筋群深層の筋肉

手関節伸展筋群深層の筋肉は、「回外筋、長母指外転筋、長母指伸筋、短母指伸筋、示指伸筋」があります。

手関節伸展筋群浅層の筋肉

手関節伸展筋群浅層の筋肉

手関節伸展筋群浅層の筋肉は、「尺側手根伸筋、小指伸筋、総指伸筋」があります。

手関節伸展筋群橈側群の筋肉

手関節伸展筋群橈側群の筋肉

手関節伸展筋群橈側群の筋肉は、「長橈側手根伸筋、短橈側手根伸筋」があります。

腕橈骨筋

腕橈骨筋

前腕の筋肉を鍛えるメリット

前腕の筋肉を鍛えるメリットは、以下の4点あります。

  • 運動時のグリップの安定感が増す
  • 握力が強くなる
  • 手首、肘のケガ予防になる
  • 腕に立体感が出る

運動時のグリップの安定感が増す

前腕の筋肉は、「手首の動きや握る動き」に関わっているので、前腕の筋力が高まることで、ものを持った時などに手首をホールドでき、ブレるのを防ぐことができます。

野球やテニスなどの道具を握るシーンで手首を安定することができると、持っているものにしっかり力を伝えることができるので、ボールを遠くに飛ばせたり、正確にコントロールすることが可能になります。

握力が強くなる

前腕の筋肉は、指を伸ばしたり曲げたりする動作に関与しているので、鍛えることで握力が強くなります。

握力が強くなると、上記のように筋トレの質やスポーツにおいて、パフォーマンスアップに繋がります。

手首、肘のケガ予防になる

手首は非常に自由度の高い部位ですが、その分痛めやすくもあります。また、肘も同様に可動性が高く、痛めやすい部位です。

重いものを持った時や、早い動きの中で、前腕の筋肉が出力が弱いとケガのリスクも高まってしまいます。

前腕の筋肉を鍛えることで、手首や肘の動きの安定性を維持していきましょう。

腕に立体感が出る

前腕は体脂肪がつきにくい部位なので、鍛えて筋肉が発達すると、表面からわかりやすいです。

太くてたくましい腕を手に入れたい方は、上腕筋だけでなく、前腕の筋肉も鍛えていきましょう。

前腕を鍛えるおすすめ筋トレ種目

前腕を鍛える筋トレとして、「チューブ、ダンベル、バーベル、グリッパー」を用いた、オススメ種目を紹介していきます。

  • チューブリストカール(チューブ)
  • リストスピネーション(ダンベル)
  • フィンガーカール、リストカール(バーベル)
  • グリッパー

チューブリストカール(チューブ)

チューブリストカールは、手首を曲げる動きで、前腕屈筋群を鍛えることができます。

チューブリストカールを行うポイントとしては、前腕の筋肉に負荷がしっかりとかかるように、脚や上腕などで引き上げる反動を使わず、手首の筋肉の収縮だけでチューブを引き上げるように意識しましょう。


チューブトレーニングのメリット
チューブトレーニングは、トレーニング初心者におすすめです。

チューブは伸ばせば伸ばすほど、負荷がかかる仕組みになっているので、徐々に負荷が増え、筋肉に変に負荷がかかることなく安全にトレーニングが行えてケガのリスクを抑えることができます。

持ち運びがしやすく、どこでも気軽にトレーニングを行えるという点も、おすすめポイントです。

リストスピネーション(ダンベル)

リストスピネーションは、手首を回旋させるときに使用する筋肉を鍛えることができます。

リストの回旋が強くなり、バットやラケットを使用するスポーツのパフォーマンスを高めることができます。

いきなり高重量を扱うと手首を痛める危険性があるので、軽い負荷から徐々に重量を上げていくようにしましょう。


ダンベルトレーニングのメリット
ダンベルを用いたトレーニングのメリットは、バーベルよりも可動域が広くトレーニングが行えるという点です。

広い可動域で、手首の自由度も高く、大きな負荷をかけることができ、バーベルではできない動きを取り入れることによって、前腕の様々な部位の筋肉を鍛えていくことができます。

フィンガーカール、リストカール(バーベル)

フィンガーカール、リストカールは、握力や手首を返す力に関わる筋肉(前腕のすべて筋肉)を向上させることができます。
※フィンガーカールとリストカールを合わせて行う場合と、分けて行う場合とあります。

また、手のひらを下向きにした状態でフィンガーカールを行うことによって、手の甲側の前腕筋を鍛えることができ、前腕をトータル的に太く、強くしていくことができます。

可動域が制限されるため、ケガをしないように、まずは無理のない負荷でトレーニングを行うようにしましょう。


バーベルトレーニングのメリット
バーベルを用いたトレーニングは、手首の自由度は高くないですが、左右に平等に負荷をかけてトレーニングを行うことができ、筋肉のバランスを崩さずにトレーニングすることができます。

また、高重量を扱うことができるので、筋肉に大きな負荷をかけ、刺激を与えることができます。

前腕を太くすることを目指している方は、ぜひ行いたいトレーニングです。

グリッパー

グリッパーのトレーニングでは「握り切る」ことが重要です。

あまり強すぎる負荷のものを選択するのではなく、握り切れるものを選択するようにしましょう。

※動画は、1:40あたりからご覧になってみてください。


グリッパーのメリット
グリッパーは、握力のトレーニングツールとしてよく見かけますよね。様々な負荷(kg)のグリッパーがあります。

自身の握力の強さに合わせて選べますし、持ち運びがしやすい点がメリットです。

また、チューブ、ダンベル、バーベルは、握力のトレーニングというよりも、手首のトレーニングが多いです。

握力を強化したい方は、プラスでグリッパーを使ったトレーニングも取り入れて行きましょう。

前腕の筋肉を鍛える時の注意点

前腕の筋肉を鍛える時の注意点は、以下の3点あります。

  • 準備運動を行う
  • 最初は低負荷で少ない回数から
  • 可動域を意識して行う

準備運動を行う

前腕の筋肉を鍛えるトレーニングは、手首を動かす種目が多くありますが、手首は自由度が高い分、痛めやすい部位でもあります。

準備運動として、「手首、手のひら、前腕、手の指」の準備運動を軽く行うことで筋温を上げ、「神経反応や腱のコンディション、関節可動域を良くした状態」で、負荷をかけたトレーニングを行った方が良いです。

準備運動の方法
  1. 手を組み、手のひらを返します。
  2. 手の甲が自分の方を向いた状態で、肘を伸ばし手を前に伸ばします。
  3. 20秒ほど行い、一度緩めて、もう一度繰り返します。

最初は低負荷で少ない回数から

上記と同様の理由ですが、手首付近は腱が集中しており、自由度は高いですが、怪我もしやすい部位です。

いきなり、高負荷、高回数のトレーニングを行ってしまうと、ケガに繋がりやすいので注意しましょう。

まずは低負荷で丁寧に、セット数、レップ数も余裕のあるボリュームで行いましょう。

可動域を意識して行う

手首や前腕の可動域を越える動きを行ってしまうと、ケガのリスクが高まります。

また、他の部位を使って動かすことになるので、ターゲットにうまく刺激が入りません。

前腕部をトレーニングする際は、可動域を意識して、その範囲内で動くようにしましょう。

まとめ

前腕の筋肉は、「手首、手のひら、手の指の細かい動き」に関与しているので、物をつかんだりする日常生活においても、野球などの道具を使用するスポーツ場面においても、鍛えておきたい部位です。

手首や肘は痛めやすい部位でもあるので、前腕を筋トレする際は、まずは低負荷で少ない回数からはじめてみてください。

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