エアロビクスインストラクターの仕事に興味がある方
こんな疑問にお答えします。
今回は、「エアロビクスインストラクター」について、以下を解説していきたいと思います。
- エアロビクスインストラクターの仕事内容
- エアロビクスインストラクターの年収
- エアロビクスインストラクターになるには?
- エアロビクスインストラクターって資格が必要?
- エアロビクスインストラクターの将来性
私は、渋谷のパーソナルトレーニングジム「Shibuya Fitness Sharez」を2015年から運営しておりますが、それ以前に勤めていたフィットネスジム運営企業では、2年ほどインストラクターの業務を行なっていました。
その時の経験や、知人のエアロビクスインストラクターの方々から得た情報を元に、解説していきたいと思います。
目次
エアロビクスインストラクターの仕事内容
エアロビクスとは、「音楽に合わせて行う有酸素運動」です。フィットネスクラブなどで行われるスタジオレッスンとして認識されている方も多いかもしれません。
ダイエットや健康づくりのためや、有酸素運動を取り入れたい方に、音楽に合わせて楽しく動くことで、無理なく継続的にエクササイズをしていただくためのレッスンです。
1968年アメリカの運動生理学者「K.H.クーパー」が、「エアロビクス」という著書を発表してから世界的に広まり、日本では、バブル期にフィットネスクラブの数が増え、そのタイミングで、スタジオレッスンとして、一気に普及しました。
エアロビクスダンス、エアロビクスエクササイズという呼び方もあります。競技エアロビクスというジャンルもあり、これらは体操競技などのように、演技を競うものです。
エアロビクスインストラクターの雇用形態
エアロビクスインストラクターの雇用形態には、社員と業務委託(フリーランス)の2パターンがあります。
それぞれの仕事内容について解説していきます。
社員の方の仕事内容
正社員、契約社員とありますが、基本的に行う業務は同じです。
スタジオレッスンはエアロビクスだけではないので、社員の場合は、エアロビクス以外にも様々なレッスンを担当します。また、フィットネスクラブや体育館などの施設を運営する為の業務も行います。
どちらかと言うと、社員のメイン業務は施設運営業務であり、その中の一つがエアロビクスのレッスンという位置付けです。
エアロビクス以外に担当する可能性のあるレッスンとして、多くのフィットネスクラブで導入されている、ヨガ、ピラティス、水泳、アクアビクス、格闘技エクササイズ、筋トレエクササイズ、ダンスエクササイズなどのレッスンがあります。
また、レッスン以外の業務としては、受付、会員管理、機材管理、清掃、在庫管理、接客、広告宣伝などを行います。
業務委託(フリーランス)の方の仕事内容
フリーランスで活動する場合は、フィットネスクラブや体育館などと業務委託契約を結んで活動しています。基本的には、エアロビクスのレッスンだけを委託されているのでそれだけを行います。
多くのレッスンを担当するために、複数のフィットネスクラブや運動施設と契約し、移動しながらレッスンを行なっています。
一部、フィットネスクラブや体育館などと契約をせず、自身で集客し、レッスンを行なっている方もいます。
自身で集客を行なっている方は、レッスンに参加してくれる人やファンを作るために、「SNSを活用して情報発信をしたり、会場を手配したり」を、自身で全てを行なっています。その分、1回のレッスンに対する収入が高くなるので、こう言った形で活動する方も増えてきています。
レッスンの準備、集客の為の声かけ、レッスン内容の準備、レッスン後の片付け、レッスン後のフォローなどを全て自身で行なっています。
エアロビクスインストラクターの年収
年収についても、社員と業務委託(フリーランス)に分けて、紹介していきます。
社員の方の年収
社員として就職したばかりの時は、月給20-25万円程です。
マネジメントする立場にキャリアアップしていくと、フィットネスクラブの店長などになった方で、年収500〜600万円程です。期間としては、一般的に7〜10年程かかります。
入社時の業務は、フィットネスクラブの施設運営業務がメインなので、あまり給料は高くなりません。キャリアアップし、マネジメントする立場になれば、責任のある仕事を任せられ、行う業務の規模も大きくなるので年収が上がります。
業務委託(フリーランス)の方の年収
業務委託(フリーランス)の方の売上は、「レッスン本数×レッスンフィー」です。レッスンフィーの相場は、1レッスン3,000円〜6,000円程です。
集客状況や知名度によって、レッスンフィーが変わります。
レッスン本数は、月間50〜70本という方が多いので、レッスンフィーの相場を加味すると、月収が20万円〜40万円程の方が多いです。
徐々に契約する施設が増え、レッスンが増えてくると収入は安定しますが、時間と体力を使う仕事なので、1日に担当できるレッスン数には限界があります。
駆け出しのフリーランスのエアロビクスインストラクターの方は、その仕事だけでは食べていけず、アルバイトをしながら働いている方もいらっしゃいます。
人気のエアロビクスインストラクターの給料
人気インストラクターだと、1日5本程のレッスンを行なっていますが、仮に、レッスンフィーが6,000円で、週1日だけ休んで1日5レッスンを毎日行ったとすると、6,000円(レッスンフィー)×5本/日×25日=月収75万円となります。レッスンフィーだけではこの辺りが限界の数字です。
レッスンに加えて、講師業や監修、出版、セミナーなど、別の仕事も掛け合わせて、年収1,000万円を超える方もいます。
エアロビクスインストラクターになるには?
エアロビクスインストラクターのなり方を、社員と業務委託(フリーランス)に分けて紹介していきます。
社員としてのエアロビクスインストラクターのなり方
社員の場合、エアロビクスのレッスン以外の業務もあるので、入社後は他の業務も行いながら、社内の試験に合格すれば、エアロビクスのレッスンを担当できるようになっていきます。
私がフィットネスクラブに勤めていた時の具体例を紹介します。
そちらが順調に行えると、次に30分間、45分間、60分間と徐々に長い時間のレッスンの研修が始まりました。その中に、ヨガ、格闘技エクササイズ、バーベルエクササイズ、ダンスエクササイズ、エアロビクスなどのレッスンがありました。
業務委託(フリーランス)としてのエアロビクスインストラクターのなり方
多くフリーランスのエアロビクスインストラクターの方は、エアロビクスのインストラクター養成スクールを経て、養成修了資格を取得し、フィットネスクラブなどのオーディションを受けて、活動場所やレッスン本数を増やしていきます。
レッスンのスキルは、指導者や経験者のフィードバックがないとなかなか上達せず、また身体に関する専門知識も身につけなければならないので、独学では難しいです。
そのため、インストラクター専門の人材を育成する「インストラクター養成スクール」に通っている方がほとんどです。
その方は現在複数のフィットネスクラブと契約し、フリーランスインストラクターとして活動しています。
エアロビクスインストラクターって資格が必要?
エアロビクスインストラクターとして活動するために、エアロビクスインストラクター養成スクールに通い、資格を取得しておくことをオススメします。
厳密には、オーディションなどでのパーフォマンスが良ければ合格し、レッスンを担当できる可能性はあるので、資格取得は必須ではありません。
しかし、エアロビクスに必要な知識、スキルを独学で身につけるのはかなり難しいです。
エアロビクスインストラクター養成スクールでは、即戦力として、すぐにレッスンができるエアロビクスインストラクターを育てることを目的としており、試験は実際にレッスンを行なって合否を判定しています。
自信を持って活動するためにも、知識やスキルをスクールで学んで、資格を取得しておくのがオススメです。
有名なエアロビクスインストラクターの資格として、AFAA、JAFA、JAFなどがあります。エアロビクス以外のインストラクターなども含めて、インストラクターの資格に関しては、こちらの記事にまとめました。
インストラクターの資格とは?【資格の種類、仕事への繋げ方、取得の流れを紹介】
エアロビクスインストラクターの将来性
エアロビクスインストラクターは、「テクノロジーの進化」や「エアロビクスの人気低下」により、「今後の働き方を変えていかないと厳しい状況」だと考えています。
「テクノロジーの進化」と「エアロビクスの人気低下」についての解説と、ではどうしたら良いのかという「エアロビクスインストラクターの方の生き残り戦略」について解説していきます。
テクノロジーの進化
VRやAI、オンラインコンテンツなど、テクノロジーを駆使したフィットネスサービスが、現在のインストラクターの仕事の一部を代替する可能性があります。
VRやARを使用すれば、場所を選ばず、いつでも。エアロビクスのようなレッスンを受けることができたり、一度に多数の方が受けることができたり、ミスのない正確なレッスンが行えたりします。
これらのメリットは、レッスンを受ける人にとってはかなり大きいです。
こういったサービスは既に登場してきており、使用しているユーザーも増えています。
- ルネサンスさんが展開するVRスタジオ「CYCLE & STUDIO R Shibuya」
- アメリカのシカゴから、2017年に日本に上陸したAIジム「エクササイズコーチ」
- アメリカ発で非常に注目されている、自宅で行えるライブ配信型のバイクエクササイズプログラム「Peloton」
エアロビクスの人気低下
バブル期に流行したエアロビクスのレッスンは、当時を経験している中高年の方には人気がありますが、現代の若者にはあまり人気がありません。
今の若者にとって、フィットネスの選択肢は昔よりも遥かに多く、「手軽に、楽しく、安く」実施できる手段が多くあります。そんな中、フィットネスクラブに入会し、「スタジオでエアロビクスのレッスンを受ける」ということは、なかなか選択されません。
また、「エアロビクスは中高年の方が行うもの」というイメージがついてしまっています。
フィットネスクラブでも、若者が多い平日夜の時間のエアロビクスレッスンは人気がなく、別のレッスンに入れ替わってしまってます。
エアロビクスインストラクターの方の生き残り戦略
では、エアロビクスインストラクターの方は、今後どのように働いていくのが良いのでしょうか?
私が考えるに、これからのエアロビクスインストラクターの方は、「SNSなどを使い、自身の影響力をつけ、インストラクター業務以外のビジネスも展開していく」ことが必要です。
エアロビクスレッスン数の減少、テクノロジーを駆使した新しいサービスの登場などにより、エアロビクスのレッスンフィーがこれから上がることはほぼないと思われます。
もちろん、超カリスマインストラクターの方であれば話は別かもしれませんが、多くのエアロビクスインストラクターの方は、別の仕事も同時展開をしないと収入を上げることができなくなっていきます。
別の仕事といっても、全く違うことをするのではなく、エアロビクスインストラクター兼パーソナルトレーナーなど、現在のインストラクター業と親和性のある仕事を始めるのがオススメです。
その際に、フィットネスクラブなどとの契約ではなく、SNSで影響力をつけ、自分自身で集客することで、収益性を高めていくのが良いと考えています。
レッスンを担当しているフィットネスクラブで、パーソナルトレーナーとしても登録し、レッスンの前後の時間に、パーソナルトレーナーとして活動したりと、時間を有効活用している方もいらっしゃいます。
レッスンでお客様に認知、信頼されているので、パーソナルトレーニングの集客もしやすいようです。
まとめ
エアロビクスインストラクターとして活動するには、社員か業務委託(フリーランス)の2つの選択肢があります。
社員の方は社内研修で、業務委託(フリーランス)の方はスクールなどで知識やスキルを学んで、自信を持って活動できるようにしましょう。その際に、目標の一つとして、資格を取得を目指すのも良いと思います。
また、エアロビクスインストラクターの将来性を考慮し、「SNSで影響力をつけたり」、「インストラクター業務以外のビジネスも展開していく」などの対策を、早いうちから実施していくことをオススメします。
エアロビクスインストラクターの仕事に関してや、キャリアアップ、副業の始め方に関してなど、ご質問やご相談がありましたら、お気軽にお問い合わせください。
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