アスリートがセカンドキャリアで成功するには?【著名選手の成功事例も紹介】

アスリートがセカンドキャリアで成功するには?【成功事例も紹介】

アスリートのセカンドキャリアについてお考えの方

オリンピックに出場したり、プロスポーツ選手として活躍していたアスリートの方々って、引退後はどうしてるんだろう? できたらセカンドキャリアについて情報を知りたい。

こんな疑問にお答えします。

今回は、アスリートがセカンドキャリアについて、以下を解説していきたいと思います。

  • アスリートのセカンドキャリア:著名スポーツ選手の成功事例
  • アスリートのセカンドキャリアにおける問題点と成功のポイント

私は、渋谷のパーソナルトレーニングジム「Shibuya Fitness Sharez」を2015年から運営しています。大学時代はセパタクローの日本代表として活動した経験もあり、スポーツ選手からトレーナーへの転身などのセカンドキャリアについて、アスリートの方々にアドバイスをさせていただくこともあります。

それらの経験から得た情報を元に、解説していきたいと思います。

アスリートのセカンドキャリア:著名スポーツ選手の成功事例

アスリートのセカンドキャリア:著名スポーツ選手の成功事例

まずは、様々な競技の著名選手がどんなセカンドキャリアを歩んでいるのかを確認してみましょう。

野球

元木大介氏

元プロ野球巨人軍の選手で、1991年〜2005年まで在籍していました。甲子園出場時代(大阪、上宮高校)から活躍し、人気者だった選手です。

そのタレント性を活かし、引退後は「野球解説者、ニュースのスポーツコーナー、俳優、バラエティ番組にも出演する」などをしています。飲食店経営にもチャレンジしますが、これは失敗。

タレント業の傍ら、巨人軍のコーチに復帰もしています。

城島健司氏

ソフトバンクホークスから、メジャーリーグにチャレンジし、マリナーズでプレー、その後帰国し阪神タイガースでプレーしていた選手です。

引退後は「釣り師」をメインとしているそうです。幼い頃から釣り好きで、引退後は釣り大会で優勝したり、釣り雑誌、釣り番組に登場しています。

ゴルフ番組にも出演しているそうです。

サッカー

中田英寿氏

サッカー日本代表としても活躍し、Jリーグ、イタリア、イングランドでもプレーしていた選手です。

引退後は様々な活動を精力的に行なっています。日本酒を広める為のイベント「CRAFT SAKE WEEK」を主催し、自ら巡った酒蔵から厳選したものを紹介しています。

また、お菓子好きでも有名であり、引退後は東ハトの役員も務めています。その他にも、車やアパレル、様々なブランドとのコラボレーションもしています。

現在もFIFAに関わっていたりと、サッカーに関する活動もしています。

鈴木啓太氏

浦和レッズでプレーし、日本代表にも選出された選手です。

現在はヘルスケアの世界で活動しており、腸内フローラの解析を行い、腸内から健康やパフォーマンスアップにアプローチする商品の開発、研究を行なっています。

陸上

為末大氏

400H日本記録保持者で、アジア大会銅メダリスト、オリンピックにも出場した陸上選手です。

引退後は、陸上に限らずスポーツ、ヘルスケア業界、主にスタートアップ界隈に積極的に関わっていらっしゃいます。また、哲学的な視点も持っており、書籍も多数出版しています。

増田明美氏

マラソンでオリンピック出場経験もある、元陸上長距離選手です。

スポーツ解説者、スポーツライター、ナレーターとして活動しています。マラソンや駅伝競技の解説としては欠かせない存在になっています。

また、様々なスポーツの協会にも積極的に関わっています。

水泳

鈴木大地氏

元背泳ぎオリンピック金メダリストです。現役引退後は順天堂大学大学院で体育学を学び、博士号を取得、水泳の指導者として活動していました。

その後、水泳界を飛び出し、スポーツ庁の初代長官を務めています。

森隆弘氏

オリンピック出場経験を持つ、個人メドレーの選手です。

現在は、水泳の指導者、パーソナルトレーナーとしての活動に加えて、エステ・マツエクサロンを経営されており、幅広く活動されています。

バレーボール

朝日健太郎氏

バレーボール、ビーチバレー両方で活躍した選手で、ビーチバレーではオリンピック出場も果たしています。

引退後は、早稲田大学大学院でスポーツ科学を学び、その後はバレーボール協会やビーチスポーツの普及に関わる活動をしていました。

さらに活動の幅を広げ、現在は国会議員として政治家活動もしています。

ハンドボール

東俊介氏

元ハンドボール日本代表キャプテンの選手です。

引退後は、早稲田大学大学院でスポーツマネジメントを学び、現在は複数の企業やプロジェクトに役員、アドバイザーという形で関わっています。

また、ハンドボール協会のマーケティングも担当しています。

格闘技

須藤元気氏

レスリングからスタートし、K-1、総合格闘技の選手として活躍しました。

引退後は、俳優、映画監督、書道家とクリエイティブな活動を行い、拓殖大学レスリング部のコーチにも就任しています。

また、「WORLD ORDER」という、ロボットダンスパフォーマンスチームを組織し、話題になりました。書籍も多数出版されています。 さらに英語教育の事業にも関わっており、非常にマルチに活動しています。

魔裟斗氏

元K-1世界王者です。

絶頂期に惜しまれながら引退し、現在は格闘技の解説を始め、タレント活動やイベント出演などを行なっています。

フィットネスコンテストにも関わっており、幅広くメディア活動をされているようです。

角田信朗氏

少林寺、空手などを経て、K-1選手として活躍していました。

引退後は、格闘技の審判、ボディビルダー、タレント、俳優、歌手、などマルチに活動されています。

以上、様々な競技の著名選手のセカンドキャリアにおける活動を紹介してきました。

自身が行なっていた競技に関する仕事をしている方はもちろん多いものの、そうでない分野で活躍されている方もいらっしゃいますね。

アスリートのセカンドキャリアにおける問題点と成功のポイント

アスリートのセカンドキャリアにおける問題点と成功のポイント

度々、スポーツ界の課題として、取り上げられるセカンドキャリアというテーマ。

アスリートのセカンドキャリアにおける問題点と成功のポイントを解説していきます。

問題点

セカンドキャリアの問題点については、様々な考えがあると思いますが、私は以下の4つが問題なのではないかと考えています。

問題点
  • お金
  • 生活水準
  • スキル
  • 時間の使い方

お金

まず大事なのは、「収入が落ちる」という事です。

アスリートは競技レベルや競技種目によりますが、プロ選手の場合、少なくともその競技1本で生活しているわけなので、それなりの収入を得ています。

しかし、引退後はスポンサーが無くなったり、所属チームからの給料もなくなるので、別の形で収入を得なければいけません。

引退後、すぐに同じレベルの収入を得られれば良いですが、競技スポーツに打ち込んできたアスリートが、別の形ですぐにアスリート時代の収入を得るのは難しいでしょう。

生活水準

上記のお金とも関係しますが、「生活水準を変える」という点です。

収入が減る中で、同じようにお金を使っていては生活が苦しくなってしまいます。しかし、家賃や食費、養育費、移動費などの生活水準を突然変えるのは難しいです。

引退後も見据えた生活水準を計画できれば良いですが、なかなかそれをイメージして計画的に生活するのは難しそうです。

スキル

競技スポーツに打ち込んできたので、競技スポーツ以外のスキルがないという事です。

競技スポーツ以外のスキル以外に、お金を生む価値があるスキルがなければ、仕事の選択肢も少なくなりますし、収入も落ちてしまいます。

また、引退時はそれなりの年齢なので、仕事をするにしても年齢的に即戦力を求められます。スキルや経験がなければ、いくらスポーツの実績があっても責任ある仕事は任せられません。

時間の使い方

アスリートは、練習時間以外の時間を疲労回復に当てたり、リラックスの為に当てている人が多いです。また練習時間も、何をするかはチームで決めている事が多いです。

しかし、引退後は練習時間として使っていた時間もそれ以外の時間も自分で計画を立て、有効に使っていかなければいけません。

競技に集中する為の時間の使い方から、セカンドキャリアの為の時間の使い方にシフトしなければいけません。例えば、人脈を作ったり、勉強をしたり、プロジェクトを進めたり、といった具合です。

では、これらを踏まえて、セカンドキャリア成功のポイントは何なのでしょうか?

成功のポイント

私が考えるに、セカンドキャリアを成功させるポイントは以下の3つです。

成功のポイント
  • スキルを身につける
  • 引退前から準備する
  • 生活水準を上げ過ぎない

スキルを身につける

ハンドボールの東俊介氏、バレーボール・ビーチバレーの朝日健太郎氏などのように、引退後に専門知識を学び、資格や称号を取得したり、競技スポーツ以外のスキルを身につける事です。

「過去の競技実績 + 専門スキル」という状態になれば、一気に市場価値は増すので、仕事の幅が広がり、オファーも増えますし、自分で何か始めることも可能になると思います。

引退前から準備する

昨今のアスリートは、積極的に現役中から様々な活動をスタートさせています。

代表的な例を挙げると、サッカー本田圭佑氏は、「投資家としての事業投資、サッカースクールのオーナー、サッカークラブチームのオーナー、アパレルブランドプロデュース」と、現役選手ながら、かなりアグレッシブに取り組んでいます。

また、同じくサッカーの長友佑都氏も、「トレーニング本を出版、ヘルスケア関連事業を展開する会社も設立」しています。

競技を続けながら、別のことをしてはいけないというルールはないと思うので、現役中から競技以外の時間を有効活用して、様々な取り組みをしていく方が良いです。

「スキルを身につける、人脈を作る、ビジネスに関わる、投資を始める」など、できることはたくさんあります。私が知っている中では、陸上選手や格闘技の選手で現役アスリートをしながら、パーソナルトレーナーとして活躍している方もいらっしゃいます。

生活水準を上げ過ぎない

「引退後はどれくらいの収入になるのか」は、なかなか推測できません。

あまり現役中に、生活水準の維持や食費、交際費など、ランニングコストにお金をかけ過ぎず、上記にも記載した将来の為のスキルアップや資産形成など、未来の為の投資に一定のお金を使う意識を持った方が良いでしょう。

「時間、お金」を「浪費、消費」するのではなく、「投資」をしていきましょう。

まとめ

アスリートのセカンドキャリアについては、現役中から積極的に活動をスタートすることをオススメします。

今回ご紹介した事例は大きく成功できたものが多いですが、「将来につながる資格を取得する、副業でスポーツのスクールを始める、副業でパーソナルトレーナーを始める」など、すぐに実践できるものから始めてみるのが良いと思います。

弊社もフィットネス企業として、セカンドキャリアという問題に対して、できるアクションを取っていきたいと思います。セカンドキャリアに関して、質問や疑問がありましたら、お気軽にお問い合わせください。